真珠の変色について
真珠が経年変化で変色することは最近随分と知られるようになりました。
とはいえ、一般的には「真珠は変色するらしい」といった程度に留まっているようで、そのメカニズムや、何をもって変色とするかなどについては謎...といったところのようです。
というわけで、今回はホワイト系アコヤ真珠の変色について書いてみます。
真珠の変色と言われるものの原因は、大きく分けて3種類あります。
ですが、そのうちの一つは実は変色ではないのですが、世間では変色として扱われてしまっています。
まずは、その変色ではないのに、変色とされているほうから書かせていただきます。
「真珠の表面が白濁化し、テリや輝きが鈍くなる現象」のことですが、「表面が白濁化」することから「変色」と受け取られてしまうようです。
実際には汗や皮脂、化粧品などに真珠層が侵され、透明だったガラスがスリガラス状になってしまったものとイメージしていただければよろしいかと思います。
てりが弱くなったり、輝きが鈍ったように感じる場合の原因はほぼこれにあたります。
これは技術を有するものの手によって再生することが可能ですので、真珠の状態としては深刻に考えることでもないと思います。
ただ、やはり消費者が自分でできる種類のものでもありませんし、購入したお店がアフターサービスとしてどこまで面倒を見れるかがキーポイントとなると思います。
次に「タンパク質の変色」による変色について書かせていただきます。
真珠層の断面は「レンガの壁」のような状態になっていて、レンガが真珠層、セメントがタンパク質です。
真珠層自体はほぼ無色透明のため、その奥にあるセメント役のタンパク質の色が透けて見えることになり、これが真珠の実体色(ボディカラー)となるわけです。
タンパク質は経年変化により変色しますので、これが真珠の変色となるわけです。
一般的な傾向として、黄色っぽくなるパターンと、茶色っぽくなるパターンがあります。
近年ではこのタンパク質を安定化させることで変色速度を抑える効果がある「マイクロパーマネント」などが世間でも知られつつありますが、やはり完全に変色を止める効果は得られておりません。
最後に「染料の抜け」による変色について書かせていただきます。
ほとんどの真珠には「調色」という加工が施されていて、この工程の一部には染料が使われています。
この染料が時間の経過と共に抜けていくことでボディカラーに変化が見られるものです。
もともと色を調整する程度のことで、「染める」というイメージからは遠く外れているため、理屈としてこういう変色もあるということで書かせていただきましたが、実施には上のタンパク質の変色と同時進行するわけですし「染料の抜けによる変色」を見極めるのは難しいことです。
「無調色真珠は変色に強い」と言われますのは、「染料」を使っていないことからこの影響を受けないという意味なのですが、タンパク質が変色する点は両者に共通のことですから、「無調色真珠は変色しない」というわけではありません。


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