真珠の構造と真珠層について
真珠のテリについて知るためには、まず真珠の構造を理解することをオススメします。
というわけで、今回は真珠の構造について書かせていただきます。
真珠を切った断面をお考えください。
断面のほとんどが核で、これを取り巻くように層ができています。
この層はほとんどが真珠層で、核との境目に有機質層、稜柱層(りょうちゅうそう)がしばしば見られます。
また、この層は顕微鏡で見ると何百もの層になっていることが確認できるものの、目視できるものではありません。
では、この層をもっと拡大していきましょう。
話がややこしくなるので、有機質層、稜柱層はよそに置いといて、真珠層に限定します。
アコヤ真珠の真珠層は 1mm にも満たないものです。
粗悪品の代名詞である「薄まき」は一般的に 0.25mm(官製ハガキの厚さ)以下のものをさします。
そして真珠科学研究所の花珠最低基準値が 0.4mm です。
参考) どうして 0.4mm なのか?
健康な母貝が当年モノ(挿核手術から浜揚げまでの工程を1年以内に完了する)といわれる養殖期間で巻き上げることができる数値が 0.4mm と言われています。
この1mm にも満たない真珠層を拡大していきますと、数百の結晶が重なった(層になった)ものであることがわかります。
真珠層の結晶(炭酸カルシウム)は、厚さ 0.3ミクロン(=0.0003mm)です。
そして結晶と結晶をつなぎとめる役割を担っているのがタンパク質です。
厳密には真珠層の結晶とタンパク質は、煉瓦塀の煉瓦とセメントの関係だと思ってください。
ですが、話をわかりやすくするためにちょっと見方を変えます。
真珠層の結晶を左右につなぐのも、上下につなぐのもタンパク質です。
左右をつなぐタンパク質の幅は上下をつなぐものに比べると薄いので、構造的には煉瓦塀より樹木の年輪やバームクーヘンをイメージしていただいて良いかと思います。
核→タンパク質→真珠層の結晶→タンパク質→真珠層の結晶→タンパク質→真珠層の結晶...
といったイメージです。
「タンパク質→真珠層の結晶」を1層と考えると、この1層の暑さは、タンパク質の厚さが 0.02ミクロン(=0.00002mm)ですので、0.32ミクロン(=0.00032mm)ということになります。
つまり、真珠層のまき厚測定値が 0.4mm なら、1,250層 から成り立っていることになります。
※実際には核に張り付いたタンパク質はもっと厚いのですが、ここではその差は無視します。
花珠基準の 0.4mm と、薄まきの 0.25mm の間には、0.15mm しか違いがないと考えがちですが、実は 0.15mm というのは、470層弱の差なのです。
何億の中の 470 は誤差の範疇かもしれませんが、1,000前後の話の中で 470 は大変大きなものと思いますが、いかがでしょうか?
では、今回はこの辺で。
この構造がテリにどう関係してくるのかは次回以降徐々に書かせていただきます。


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