真珠の賢い買い方 まとめ編
数回に分けて書いた記事をこちらでまとめておきます。
真珠の価値要素を知れば賢い選び方はできると思いますが、賢い買い方はまた別の話です。
まず、真珠の価値要素につきましては、ネット上を探すだけでもいろんなところでいろんな意見が書かれていますので、あれこれ読んでいただけば大筋のところは頭に入れていただけるのではいでしょうか。
そして、比較検討に向かっていただくわけですが、ポイントはどのレベルで比較するかってことです。
仮に真珠の品質のレベルが上、中、下と、3つあったとしましょう。
そしてここに真珠の価値要素をビッシリ頭に叩き込んでネックレスを買いに行こうとしているお客様がいらっしゃいます。
最初に訪れたお店は「上」ばかり取り扱っていて、中、下はありません。
が、「当店は上しか扱っていません」とはどこにも書いてありませんし、販売員さんもあえてそれを言わないので、お客様には伝わりません。
するとお客様は、そうとは知らずに「上」の中で商品を比較することになります。
当然すべて「上」とはいえ、並べて比較すると優劣がついてしまいます。
お客様はその中で「上」は高いし、「下」は見た目全然悪くないけど何となく不安だし、やっぱ「中」かな?といった印象をもちました。
値段は20万円。値引きは出来ませんとのこと。
イヤリングを考えると予算オーバーになってしまいます。
お店は小さく、この販売員さんがたぶん社長で、全てを一人で切り盛りしているような様子。
他のお客はいらっしゃらず、ある意味熱気が感じられず、ある意味落ち着いた雰囲気です。
「ちょっと考えます」と次のお店へ。
次のお店は「中」と「下」を扱っていて、「上」はありません。
もちろん「当店は中低級品を取り扱うお店です」とはどこにも書いてありませんので、お客様はそうとは知らずに「中」と「下」の中で比較することになります。
ここでも同じ現象で、「やっぱ中かな?」といった印象を持ちました。
こちらのお店は広いフロアがお客さんで賑わっていて、販売員さんもたくさんいます。
お客様は思いました。
「最初のお店で決めてしまわないで良かった。こっちのお店のほうが安い!」
値段は定価20万円ですが、スッと15万円のオファーが出てきました。
そして、イヤリングをセットにして20万円だと言います。
予算内です。
しかも、自分の予算より高いところにあった品物が手に入るのです。
お客様はその場で決断し、このネックレスを購入することにしました。
さて、ここで問題です。
このお客様は良い買物が出来たのでしょうか?
私が考える結論から申しますと、それで良かったんだと思います。
自分で決めて、自分が納得して購入を決めたので、他人が口を挟める問題ではありませんし、やはり自分が納得したものが一番良いと思うのです。
ただ、もう少し買い方の知識があれば、また違った結論だったかもしれません。
最初に訪れたお店の中級品と、実際に購入した中級品を直接比較することができれば、また違った結論だったかもしれません。
というわけで、真珠ネックレスの買い方のチョイスと可能性について書いていきます。
① 手段を選ぶ
現実的なチョイスとしては店頭で購入するか、通販を利用するかだと思います。
店頭で購入される方のご意見は「実物を見て決めたい」が圧倒的に多いのですが、実は上の例え話のように、実際「店舗をまたいだ比較が出来ない」ため、商品は「さほど選べていない」のが現実です。
お店に足を運ぶことで自分がどういったお店から購入するのかという納得が出来ること、自分が買うものに対して自分を納得させるという効果は大きいと思いますが、「見て決める」と「選ぶ」は必ずしも同じではないかもしれません。
一方、通販はカタログか、ネットかでずいぶんと状況が違います。
どちらの場合も店頭購入より注意点が多いことは否めないところです
② 相場を知る
コンビニでペットボトルに入った 500ml の飲み物を買うと大体 147円 です。
同じものをスーパーで買うと 100円くらい。安いお店では 80円台です。
これは多くの方がご存知だと思います。
なぜ多くの方に知られているのでしょう?
生活の中で目にしやすいものだからじゃないでしょうか?
真珠ネックレスが販売されている現場は日常的に目にするものではありません。
「だからわからない!」で終わってしまうともったいないので、ネットを活用して、自分から調査にいきましょう!
オークションは消費者が値段を決めているので参考になりません。
ただ見るだけだともったいないので、メモを取ることをオススメします。
A店 7-7.5mm 50,000-300,000 みたいな形で充分だと思います。
10店舗くらい渡り歩くと、メモから大まかな相場が読めます。
例えば、100,000-200,000円 の商品はどのお店でも扱っていることがわかったとしたら、150,000円が中級品と考えても大きく外れることはないと思います。
また、そうやってネットを活用してあれこれ調べていると、真珠のウンチクなんかも拾い読みすると思いますので、始める前に比べて結構知識が増えている自分にお気づきになると思います。
③ 予算を決める
相場調査した金額と、自分が出せる金額を照らし合わせてみましょう。
そうすると「自分はサイズ的に何ミリまで射程圏内にできるか?」がわかります。
例えば、「私の予算は15万円だから、7-7.5mm か 7.5-8mm から選べば中級品を買える」といった感じです。
そして、「7-7.5mm の相場は12万円だから、ピアスセットで15万円の予算でいけるかも?」とか、予算と相場の関係が見えてくることでしょう。
ここで問題があるとすれば、「希望の品と予算が合わない」ケースでしょうか?
どちらを優先するかは人それぞれですので、何も書きませんが、希望の品が1割引で予算内になるなら、お店に相談してみることをオススメします。
また、「お買い得品を探してゲットするぞ!」とは考えないほうが良いと思います。
安い品物には必ず安い理由があります。
でも、私自身もそうですが(笑)、わかっているつもりでも自分のこととなるとそれを忘れがちで「やったー!お買い得!」なんて思っちゃうんですよねぇ。
④ お店を選ぶ
予算と希望の品がある程度見えてきたら、実店舗派のかたは出かけましょう!
そして、可能な限りたくさんのお店を見て、最初の日には買わないことです。
注意する点は、正札価格で自分の予算内の品物だけを見ることです。
覘いてくるだけでなく、実際に接客されてきましょう。
理由はまず「お店選び」だからです。
そして、自分の予算で一番きれいなものが買えるお店を探しましょう。
見つかったら、どうしてそのお店が良いものを安く売れるのか理由を探します。
「小さなお店で店主一人しかいない。」「値引きをしない」「自宅兼店舗である。」など、思い当たるところがあればOK。
安く商売ができる理由が見当たらなければ、自分の勘違いか、店側があえて「安さの理由」を説明しなかったかだと思いますが、考え直した方が良いです。
また、値段なんか関係なく、お店の姿勢が気に入ったとか、販売員が気に入った、そんなお店に出会ったら、そこでお求めになるのもひとつの賢い買い方だと私は思います。
一方、通信販売の場合は、ネット、カタログ、テレビショッピングなどがありますが、どれを選ぶか簡単に決める方法をご紹介します。
自分の手元に送られてくる品物、そのものの写真が出ていない場合はバツ! と私は思います。
写真はひとつしか載っていないのに、100本限定といった販売方法である場合、どれだけ良心的に受け止めても、99本は見知らぬ品物が届けられるわけです。
真珠は工業製品ではないのに、そういう販売方法をする時点で「そこに愛はあるのかい?」(古っ!)と思ってしまいます。
通信販売なので、とりあえず注文して実物が気に入らなければ返却すればいいわけですが、精神衛生的に良くないですし、場合によっては返金に時間がかかるなど、消費者にとっては「気に入らなければ返せばいい」という簡単な問題ではありませんよね。
なので、通販の場合は現物そのものを見せているお店を選ぶことが私的には大前提です。
それからよく目にする「通常価格」「インターネット特別価格」といった価格の二重表示は、実際に自分が払うことになる金額のみで判断し、「定価」「通常価格」「一般市場価格」は完全無視しましょう!
ただし、「開店○周年記念セール」とか「決算前の売りつくし」とか、あり得る状況での二重価格には「お買い得」があるかも知れませんよ。
あと、実店舗があって、ネット店舗も運営している両刀使いのお店で、実店舗とネット店舗で表示価格が違うお店は、なぜそうなるのかわかりませんが、上手く情報収集できれば値段交渉がしやすいかもしれませんね。
⑤ 品物を選ぶ
予算が決まって、お店が決まったら、品物を選びます。
店員さんに「購入意思があること」と「予算」を伝えます。
最近の宝飾店さんは「ジャストルッキング」のお客様に慣れていて、いろいろありますので、早い段階で購入意志があることを示してあげると販売員さんにも早い段階でスイッチが入ります☆
出された品物全てを試着しましょう。
まずはサイズの再確認から。
ここを間違うと数年で後悔する結果になりやすいので慎重に選びましょう。
自分が決めていたサイズで間違いないことが確認できましたら、自分が重要視する価値要素をチェックして候補を絞っていきましょう。
それから、クラスプの材質を確認しましょう。
近頃のシルバークラスプは機能性に優れ、変色の心配もないものが主流になっていますので、そのままお使いいただいてよいと思います。
デザインの好みなどで、ホワイトゴールド製のものなどに変更する場合は、「いつでもできること」ということをお忘れなく。(予算をお持ちの方は別ですが...)
品物が決まったら、長さを確認しましょう。
特にこだわりがなければ、標準の長さのまま購入しましょう。
華奢な体型の方は数粒抜いて短くしたほうがしっくり度が上がることもありますが、先入観抜きでご覧になって「短くしたい!」と思わない限りは標準の長さで購入しておくのが良いと思います。
さて、通販の場合ですが...
カタログ通販、テレビショッピングの場合は、まず相談にはのってもらえませんのでご承知置きください。
テレホンオペレーターさんは真珠屋ではありませんから仕方ありませんよね。
真珠専門のネットショップの場合は、各店舗で工夫を凝らし、さまざまな接客をしていますので、あれこれ質問してみると良いでしょう。
ネットショップを利用したお客様から「最初は不安だったけど、ネットショップにしてよかった」とよく伺いますし、ネットショップのネックレスの売り上げが年々伸びているのは間違いない事実です。
つまりネットショップを利用する人が増えているということです。
⑥ ネットショップの特性を知る
「実物を見て、触って、納得したものしか買わない」というお考えの方にとっては、ネットショップは眼中にないものだと思いますが、ネットショップには実店舗と比較してこのような利点があります。
・お店の営業時間に自分のスケジュールを合わせる必要がありません。
・お店の垣根を越えて、自分の予算で市場にあるものを簡単に見つけられます。
・産地直送のメリットを享受できます。
・商品がフレッシュ!
それぞれの意味を説明します。
「お店の営業時間に自分のスケジュールに合わせる必要がありません」
ネットショップは24時間オープンしていますので、お風呂上りとかでも平気で商品を見に行けます。
質問はメールを送信しておけば、大抵翌日の夕刻までには返事が入っています。
ネックレスが必要な機会ありきでお探しの方、例えば、結婚式で着ける、子供の入園式で着けるなど... この日までに絶対必要という条件の方の場合、大抵はゆっくり時間をつくってネックレスを探しにお店まわりできる余裕はないものですよね。
そのような方には空いた時間を利用してお買い物が出来るネットショップが便利です。
「お店の垣根を越えて、自分の予算で市場にあるものを簡単に見つけられます」
実店舗を一日に見て回れる数はそう多くはありません。
大都市でしたら、丸一日かければ5軒くらいは見れると思いますが、地方の場合は市内に真珠を売っているお店が5軒もないのが普通です。
真珠専門店でない場合、1軒で自分の希望に合う商品はせいぜい2本、多くても3本くらいしか見れませんから、丸一日かけて見れる数は大都市で12~13本、地方では10本に満たないと想像できます。
ネットショップの場合、例えば楽天市場を見てみますと、「アコヤ真珠ネックレス 7.5mm 140,000円~160,000円」で即座に122本が表示(10/7 09:00)され、トップページからそこに行き着くまで3分とかからないと思います。
この中で、通販の不安を大きく解消できる「花珠鑑別書」のついた製品は80本です。
おそらく丸一日かけるまでもなく80本に目を通すことが出来るでしょう。
気になる商品は「お気に入り」登録すれば、絞込みに便利です。
※ 楽天市場の検索で価格絞込みをする際のポイント!
楽天市場でセール開催中の店舗など、「通常価格」「セール特価」といった二重価格表示がある場合、検索対象となるのは「セール特価(実売価格)」です。
例えば自分の予算と同額の15万円の商品を、20%割引にてセール開催中のお店があれば、実売価格は12万円なので上の例のように14~16万円で検索すると表示されません。
15万円の商品をお探しの場合、「12~16万円」で絞込みすると思わぬ掘り出し物に出会えるかもしれませんよ。
「産地直送のメリットを享受できます」
伊勢・志摩・鳥羽、そして神戸には真珠専門店がたくさんあります。
そしてたくさんの卸商、加工業者、メーカーがあります。
競争が激しい町で生き残っていくためには、値段と品質のバランスに嘘はつけません。
そうして伊勢志摩、神戸の相場が形成されていきます。
日本全国どこにいても伊勢志摩や神戸の相場で商品が買えるのはネットショップの魅力の一つだと思います。
「商品がフレッシュ!」
ネット専門のお店の場合、ネックレスをいつもどこかに並べているわけではなく、概ね大切に金庫内で保管され、お客様からお問い合わせがあった場合に金庫から出してきて写真を撮ったり...その程度です。
よって紫外線を多量に放出する蛍光灯にさらされたり、他のお客様が試着したり、毎日の出し入れでゴソゴソ・ギシギシされたり...といった実店舗では当たり前のことが行われておりません。
※とても高価ですが紫外線を大幅にカットした蛍光灯を使用している店舗もございますので付け加えておきます。
次に「ネットショップを選ぶポイント」について書かせていただくつもりでしたが、やめることにしました。
私自身がネットショップオーナーで、自分の店が自分の理想を追求する場ですので、結果として自分の店に都合がよい話になってしまったらつまらないですからね。
ただ1点だけ「こんなお店は要注意!」と思うこと、書いておきます。
ネットショップでいざ購入に踏み切ろうとしたとき、「やっぱり実物を見ていないので不安だ」という思いが湧き出てくるかもしれませんね。
そんな気持ちを店長さんに話してみると、「では数本送りますから、気に入ったものを選んでいただき、あとは送り返してください。」と返事が。
これ、どう受け止めますでしょうか?
ここで落ち着いてよく考えてみてくださいね。
「あなたはお店の社員の家族、親戚ですか?」
違う場合は、あなたが特別待遇を受けていると思うのは残念ながら錯覚です。
そのお店は誰に対しても同じような対応をしていると考えるべきだと思います。
逆を考えてみますと、あなたが購入する品物はどこかの誰かが店員の目の届かないところで触ったものかもしれません。
そして何より、そのお店は商品をその程度にしか愛していないんじゃないか?と私は感じてしまいます。
もちろん商売のやり方は自由です。
お店がどこまでお客様の立場に立てるかというのは、とても大切なことだと思います。
...思いますが、それはあくまでもルールに則ったものでなくてはならないという前提があっての話。
戻ってきた品物を「アウトレット扱い」で、「こちらの商品は一度お客様に送りましたが、クーリングオフ期間内に返品されたものです。」という説明つきで販売し、破格の値段がついていれば「私が口を挟むところは一切ありません。」
しかし、実際はどうなんでしょうか?
私としては、要注意ですよとだけ申し上げておきます。
というわけで、以上です。
ありがとうございます!
「選び方」のまとめ編はこちらからどうぞ♪


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