2008年10月10日

真珠の賢い選び方 まとめ編

数回に分けて書いた記事をこちらでまとめておきます。

はじめにあくまでも私個人の見解ですが...
パールジュエリーを選ぶポイントは価値を見る以前に、自分と波長が合うか?ってことだと思います。
お店で一目惚れしたジュエリーは、金額的に頑張ってでも手に入れておくと、とても長く使えます。
そして一般的にジュエリーは量産品ではありませんので、その場を逃してしまうと再会できる可能性は極めて低いことも忘れてはいけませんよね。
後になって「やっぱりあれが欲しい」と探すものの、「似たものでは満足できない」のもジュエリーの特徴ではないでしょうか?

ところが、真珠ネックレスはジュエリーとは違う側面があります。
「マナー」としての必要性の高さです。

成人のお祝いに両親から真珠のネックレスをもらっても、「ダイヤのほうがよかった」とか「洋服のほうがよかった」と思う人は多いと思います。
年齢的に真珠ネックレスの必要性を感じることが少ないうえに、着ける場面が想像しにくいからかもしれませんね。
二十歳の女性が滅多に使わないものにウン十万円ものお金を掛けることを「もったいない」と思うのは自然なことです。

しかし彼女たちも、もう少し年齢を重ねて、社会人としての経験を積むにしたがって「いつかは必要なもの」へと認識が変化していきます。
「喪の席でもそろそろ真珠ネックレスがあったほうがいいかも...」という考えも出てきます。

更に、多くの女性にとっては子供が生まれ...
その子供が幼稚園に入園するころになると、「入園式には真珠のネックレスをつけよう」と自然に思うようになるようです。
つまり、これはジュエリーとしてではなく、マナーとして必要であるという判断なのではないでしょうか?

そうなると真珠ネックレスは「必要なもの」となりますね。
その時点ですでに持っている人はいいですが、持っていない人は購入を検討しなければなりません。

さて、マナーとして買う真珠ネックレスをどう選ぶか... 難しい問題です。
大抵は「真珠ネックレスは丸くて白い真珠がつながりあったもの」というイメージでお店に出かけます。
右の品物も左の品物もまったく同じに見える状況で「一目惚れ」なんてありません。

わからないので、店員さんの説明を聞き、いくつか試着して、考えて、決める...
ということは、店員さんの知識にものすごく左右されてしまいますよね?

近頃の消費者の真珠ネックレスに対する価値観は以下二つに分かれる傾向があります。
・とにかく安いもの!真珠のネックレスであれば、種も問わない。1万円以内で!
・普段使いまでは考えないが、せっかく買うので品質がしっかりした一生使えるモノ!

前者の場合は、多くの方にとってやり直しがききますが、後者の場合は大きな金額になりますので失敗できません!

せっかくですから、それを機会に真珠のことを少し勉強して、自分なりの価値観を持った上でお選びになってはいかがでしょうか?
きっと満足の買物ができて、自分のネックレスに対して、より大きな理解と愛着をお持ちいただけることと思います。

では真珠の勉強をするための情報収集はどうすればよいでしょうか?
私のおススメはこれです。
真珠科学研究所

あとは真珠のオンラインショップ各店がそれぞれの価値観で「真珠の選び方」といったようなページを用意していますので、いくつか読んでみてください。
真珠のオンラインショップは、Google や Yahoo! などの検索エンジンで、次のようなキーワードで簡単に見つかります。
「真珠」「真珠ネックレス」「パール」「パールネックレス」「真珠 店」
あるいは、楽天市場や、Yahoo! などのショッピングモールの検索窓に「真珠」と入力していただいても良いでしょう。
半日くらいネットサーフィンしていただくと、かなりの知識を得ていただけると思います。

さて、情報は増えてくると整理しなくてはなりませんね。
ショップのコラムや記事は、「お店的にこう解釈している」という基準で書かれていますので(私のこのコラムも超個人的見解ですけど...)、A店とB店で違うことを書いていたりします。
たぶんどれも正解です。

それらの情報整理の判断は自分でしていただいて良いと思います。
いろんな意見があって、自分が最も同調できるものを自分の基準としていただけば良いと思います。

というのも、私がこれまでに見た限りでは「巻き(真珠層)は薄いほうがいい!」とか、明らかに間違った記述は見当たらず、基本的な部分を合意の上で「キズに関する考え方」だったり「染色に関する考え方」だったり、真珠が持つ個性をお店がどう判断するかという点で意見が分かれている程度だからです。

特に真珠ネックレスの場合は「買って終わり」ではなく、糸替えなどの定期的なメンテナンスが必要になってきますので、購入してからショップとのお付き合いが始まるとお考えいただいたほうが良いでしょう。
ですから、真珠に対する考え方に同調できるお店から購入する方が安心して永くご使用いただけることと思います。

では、話を進めてまいります。
科学的な切り口による真珠のウンチクは適当に流していただいて OK だと思います。
重要な部分は、真珠を選ぶ際にチェックすべき要素です。
チェックすべき要素とは、サイズ、色、形、キズ、照り、巻きの六つで、ネックレスの場合これに連相が加わり七つとなります。

さて、それでは「超簡単!真珠ネックレスの価値要素 ポイントはここだ!」を書かせていただきます。

サイズ

アコヤ真珠のネックレスの標準タイプは 7-7.5mm とか 7.5-8mm といった具合にサイズ表記されています。
これは 「7mm以上、7.5mm未満」、「7.5mm以上、8mm未満」の真珠で組み上げていますよという意味で、0.5mm きざみの展開となっています。

実はネックレスを組む段階では、その半分 0.25mm まで選別しています。
7-7.5mm の場合は、7-7.24mm と 7.25-7.49mm から組み上げられます。
センター付近に 7.25-7.49mm、両裾に 7-7.24mm を使用します。
ゆるくて、大雑把なグラデーションになっているわけです。

時々大小を逆に表示しているお店を見かけます。
「7.5-7mm」とかですね。
これは「真珠は品質が同等であれば、サイズが大きい方が高価」という部分を、強調した表記と言えるかも知れません。
よく見れば「7-7.5mm」ですし、業界内にはサイズ表記の取り決めもありませんので、お店の自由としか言えませんが、一見 7.5mm と間違って認識してしまいそうです。
誤解して買ってしまうことのないように注意しましょう!

さて、次に「1本であらゆる場面をこなしたい」とお考えの方におすすめのサイズを断言しちゃいます。
・ 7-7.5mm
・ 7.5-8mm
・ 8-8.5mm
から自分の体格にあったものを選びましょう!
自分にあったものを考えるのも面倒くさい、よくわからないという方は「7.5-8mm」がいいでしょう。
「7.5-8mm」を選んでおけばまず間違いありません。

では、これら3サイズについて、もうちょっと細かく特長をみてみましょう。

7-7.5mm
多くの方にとって少々小ぶりだなという印象かもしれませんが、20代女性が身に着けても「借りてきた感」を感じさせません。
7-7.5mm を選ぶポイントは、「値段ありき」で考えた場合、この3サイズの中では一番品質の良いものが買えることです。
小ぶりで高品質なネックレスは上品で、知的な雰囲気を漂わせます。
そして標準より少し短く仕上げたものは、そんな雰囲気をさらに高めてくれます。
ご家族の方から、成人のお祝いに...という場面で特におすすめです。
40代になったらもうちょっと大きいのが欲しくなるかもしれませんが、そう思ったらそのときにご本人が自分で買うでしょう。(笑)

7.5-8mm
永遠の定番サイズです。
「似合うとか似合わないとかより、失敗や後悔のないようにしたい」というお気持ちの強い方には断然おすすめです。
市場に出回る量も少なくないので、どのお店でも在庫していて比べやすい(=選びやすい)のも良い点です。
将来もうちょっと大きいのが欲しくなるかもしれませんが、それは必要性を感じてのことではなく、ステップアップの意味合いでしょう。
第三者が見て「あの方のネックレスはちょっと小ぶりね」と言われるものではありません。

8-8.5mm
品質が同等の場合、前述の2サイズに比べ急に値段が高くなります。
それでも 8-8.5mm が欲しいと思うのは、その高貴な存在感ゆえのことでしょう。
30代半ばでネックレスの購入をご検討中の方は、選択肢の一つとしてチェックを忘れないようにしましょう。
確実に一生使えます。
ただ、8-8.5mm を選ぶ際にはより慎重になって値段と品質のバランスを見極めてください。
もともと高価な品物なので、高くて当たり前です。
相場から随分安いものを見つけても安易に手を出さず、安い理由を納得がいくまでお店に訊いて、スッキリしない場合は見送ったほうが良いでしょう。

長さについて
価値要素とは無関係ですが、サイズと密接な関係にあるのが「長さ」です。
最も標準的な真珠ネックレスの長さは「約42cm」ですが、個体差や金具(クラスプ)の違いにより、数本並べてみただけでも 1cm くらいは平気で違っています。
クラスプが付いておらず、仮糸を通した状態を「連」(れん)と言います。
業者間取引の多くはこの連の状態で行われます。
連は通常「16インチ」で組まれています。
(もちろん工業製品ではありませんので、この時点でかなりの個体差がありますが。)
16インチ=40.64cm ですから、連は40.5cmとして、これに 1.5cm 幅のクラスプをつけた状態で 42cm。
これが真珠ネックレスの標準的な長さが 42cm と言われる所以です。
しかし実際には先述のとおり数センチの誤差が出ていることも珍しくないので、最後は身につけて確認しましょう。
「自分の首周り + 10cm」があなたの標準だと覚えておくと良いでしょう。
ここから ±4cm 以内で微調整されますと、きっとお気に入りの長さが見つかるでしょう。
ネックレスを短くする場合ですが、真珠の粒を抜くことで短くしますので、7mm、8mm 単位での調整となります。
抜いた真珠は小さな袋などに入れ、ネックレスと一緒に保管していただくことをおすすめします。
お店によっては抜いた真珠でイヤリング、ペンダントといったアクセサリーをつくることをおすすめすることもあるようですが、ネックレスの真珠は穴が貫通している(両穴と言います)のでデザイン的な制約がありますし、ネックレスを標準の長さに戻そうと思ったときに不足分を購入しなくてはならなくなります。
その際にネックレスの真珠とのマッチングの関係で思わぬ高い買物になってしまうこともあり得ますので、ご注意ください。

色(カラー)

真珠の色を語る上では、まず「ボディカラー」と「干渉色」があることを知っていただかなくてはなりません。
ちょっとこちらをご覧ください。 
アコヤ真珠のサンプル画像
キレイなアコヤ真珠です。
この画像をご覧になって、何色と表現しますか?
決して「白」では片付けられなくないですか?
色の定め方、呼び方は真珠業界内でも統一されたものはなく「ニュアンス主義」となっておりますので、この真珠画像の色を "私流に" 表現しますと、「ボディカラー:ホワイト、干渉色:ブルーイッシュピンク」です。
何となくでもおわかりいただけますでしょうか?

では、まずはボディカラーについてです。
干渉色がその名の通り光を受けて浮かび上がるものである反面、ボディカラーは真珠自体が持つ絶対的な色をさします。
私流に種類は「ホワイト」「クリーム」「ゴールド」「ブルー」「グレー」です。
ブルーとグレーは「クロ」とひとまとめにされることがありますが、一般消費者に青く見えるものを「クロ」ですというのもいかがなものかと思いまして...
それから、「ナッパ」とかいろいろあるのですが、ここではマイナーなものは割愛させていただきます。

次に干渉色ですが、まずは大きく「ピンク系」と「ブルー系」に分けられます。
先述のボディカラーそれぞれに対して存在します。
ピンク系はその濃淡の差こそあれピンクです。
その点ブルー系は、私流の表現で「グリーン」、「グリニッシュピンク」、「ブルーイッシュピンク」と種類豊富です。

あわびの貝殻とか...もちろん真珠貝もそうですが、貝殻の内側がキラキラしてキレイなものがありますよね。
あのキラキラも理屈的には真珠と同じですが、貝殻を角度を変えて観察してみると、ピンクが出ていたり、ブルーが出ていたり、グリーンが出ていたりしますね。
真珠の干渉色の基本はそれらの貝殻にすべて含まれています。

一般的に「真珠はピンクが高品質」、「ピンクのほうが良い」と言われたりしていますが、実はそれは正解とはいえません。
そう誤解している人が多いせいか、単に嗜好性の結果なのか、日本ではピンクが売れやすいところがあり、需給バランスによって同じ品質でもブルー系よりピンク系のほうが高値で取引される現象はあります。
なので、「ピンク系のほうが値段が高い」ということはありますが、「ピンクが高品質の証」ということではありません。

要はどちらが自分に似合うか?相性がいいか?で選べばいいと思います。
「色が白いわねぇ~」とよく言われる人はどちらもある程度いけると思いますが、健康的小麦肌の人はピンク系の指名買いが良いでしょう。

パーソナルカラーに覚えのある方なら、自分の色を選ぶ感覚で選んでいただけば良いでしょう。

では例によって、話をアコヤ真珠ネックレスに限定して、しかも今回はボディカラー「ホワイト」に限定して特徴を書きます。

ピンク
やわらかい印象で、抜群の落ち着きを持っています。
経年変化により将来赤茶っぽくなる傾向があります。
選ぶときのポイントは1本のネックレスの中で、濃淡にかかわらず、なるべくピンクのトーンが揃っているもの。

ブルーイッシュピンク
ブルー系の中でもっともピンク寄りです。
ピンクより軽く、若々しい印象です。

グリニッシュピンク
ブルーイッシュピンクよりブルー要素が強く、主役はグリーン、ピンク少々といった感じです。
選ぶときのポイントはボディカラーがなるべく白いもの。
理想を言えば、ゼリーのようで、触ったらプニプニしてそうな感じ。(笑)

グリーン
ひたすらクールな印象で、人を選ぶカラーです。
供給量が少ないので、狙っている方は見つけたら即買いをお勧めします。
選ぶときのポイントは1本のネックレスの中で、濃淡にかかわらず、なるべくグリーンのトーンが揃っているもの。

といったところです。

形・シェイプ

真珠にはいろんな形があります。
真円(しんえん)、ドロップ、ボタン、バロックが一般的なところですね。
形を楽しむのは大粒の真珠が前提と、私は考えます。
小さくなるほど歪みが目立たなくなりますからね。

形に関する裏話をひとつ...
真珠の形は流通過程で変わっていく現実があります。
「...。」 ですよね~☆(笑)
流通していくうちに世間に揉まれて真珠が丸くなる...という冗談ではありませんよ♪
真珠専門業者の範疇にある間は「ボタン」に分類されていた真珠が、店頭に並んで販売員さんの目には真円に見えちゃうことがあるってことです。
そうすると販売員さんは「キレイな真円で、キズもほとんどなく...」といった商品説明をすることになります。
そういう説明を受けて商品を購入する消費者は真円だと思って購入するわけです。

誰が悪いという問題ではないのかもしれませんが、流通過程のどこかで誰かが「これはボタンです」という説明を怠ったことに原因のひとつなんじゃないかなと考えます。

販売員さんは意図的に価値を操作しているわけではなく、きっと真円に見えているのだと思います。
真珠の形を見極めるというのは、それほど厳密な世界なのです。
特にリングなどのジュエリーをつくる際には、ボタンがなるべく真円に見えるように位置を工夫してセットしますので、ジュエリーとして完成された形で初対面をした販売員さんには更にわかりにくいものになっています。

...なのですが、少なくとも商品が真珠専門業者の手中にある間は「ボタン」は「ボタン」として扱われ、値段も「ボタン」扱い(真円より安い)になっているわけですから、そこから先の流通過程での意図的な値段操作がないとした前提では、「すごくお値打ちです」とおすすめされた商品は実は「ボタン」である...という可能性は否定できません。

消費者がどう見ても真円の商品を「この真珠はほとんど真円に見えますが、実際にはボタンシェイプですから大変お値打ちです。」という説明が販売員さんからあったら、そのお店はかなり真珠のことを勉強していると思って良いでしょう。

さて、話をアコヤ真珠ネックレスに限定して形を考えてまいりましょう。
実はネックレスになって真珠が横並びにつながると、もっと個々の形がわからなくなります。
ましてや、身に着けて一定の距離を置いてしまえば、更にわからなくなります。
なので、ネックレスを安く上手に購入するひとつの方法として、「表面がスムースなら、形は少々歪んでいても良いです。」と自分から言うことが有効です。

アコヤ真珠の歪みは相対的に大きなものではありません。
真円の「核」に対して1ミリに満たない真珠層を重ねている構造の中で歪むわけですから、所詮極端に歪みきれるものではありません。
上手く(?)歪みきることもありますが、歪みきっていれば一般消費者でも一目見て「歪んでいる」と判別できますので、「ここまで歪んでいるものではなくて...」と自分から販売員さんに説明できますから、買った後によく見てみたらムチャクチャ歪んでいた...なんて心配も無用ですね。

バロックといわれるものの中には、表面が凸凹のものがあります。
これはカジュアル使い前提のネックレスをお探しの方向けです。
言葉の響きがいいですよね、バロック♪
南洋真珠のバロックを選ぶのは「自分だけの...」という特別な意味あいがあったりしますが、アコヤ真珠のバロックは、南洋真珠のバロックとは存在意義が違いますので、避けたほうが無難です。

アコヤ真珠のバロックは9mmオーバーの世界でお考えになったほうが良いと思います。

※「ボタン」を歪みの代表のような書きかたをしてしまったこと、m(_ _)m スミマセン。
決してボタンに恨みがあるわけではございません。
消費者が見つけにくい度が高いので、例え話にご登場いただいたまでです。(笑)

キズ

真珠のキズがいつからキズ呼ばわりされているのかはわかりませんが、少なくともキズモノ扱いできるほど収穫量があった時代のことだと思います。
その時代の先輩たちが別の呼び方をしていたら、キズはキズと呼ばれることなく別の何かだったのではなかろうか...と考えるとちょっと残念な気もします。

真珠のキズの種類や状態はそれほど世間に知られていないのに、販売する側が「ここに小さなキズがあります。」と説明することで、もちろん説明責任があるわけですが...、消費者の不安をあおることにつながっている気がしますし、その言葉が「キズ」でなければ、消費者はさほど気に留めることもないのでは?と思ったりします。

消費者心理として「新品」を買いに来たのに、「キズ」があるとはなにごと?と思うでしょうし、家やクルマに大きなキズをつくってしまったら何となく恥ずかしくて修理する... キズってそういう位置づけのものですよね?
だから「キズ」という言葉が耳に入ってくるだけで自然に嫌悪感を感じてしまうのが普通なんだと思います。

でも、真珠のキズとはそういう種類のものではありません。
むしろ生まれもった個性と考えるほうが適切なんじゃないかと思うのです。

確かにキズがなく表面がツルっとした真珠はキレイで「おいしそう」と表現する方も少なくありません。
その一方で、表面がシワシワでも強い輝きを放ち、その力強さが美しい真珠が存在することも事実です。

そもそも真珠貝自身はジュエリーを作っているという自覚があるわけでなく、一つの生命活動の中で生み出されるものであって、たまたま人間がそれに魅了されただけのこと。

養殖過程で真珠貝が強いストレスを感じる場面があって、それが結果的に真珠のキズになって残っていく... 私たち人間だって強いストレスを受けると爪が歪んだりするじゃないですか?
その爪の歪みを他人にキズ扱いされると心が痛くなりませんか?

残念ながら歴史的にキズと呼ばれてきたものを覆すほどの反対勢力が今あるわけでなく、今後もキズはキズと呼ばれ続けていくのだと思います。
それならばキズをごまかしたり、隠したりするのではなく、しっかりとオープンにし、世間に理解を深めていただくことで、真珠のキズに対するイメージが変わっていけば... と、小さな希望です。

さて、ここまでに書いてきました「サイズ」「色」「形」「キズ」は比較するものがなくても目に見えるものです。
店頭で販売員さんに「ここがこうなっていますね」と説明を受ければ、「なるほど、そうですね」と確認できるという意味ですけどね。

しかし、「照り」と「巻き」はそうではありません。
ネックレスが1本あって、「この真珠は照りが良くて、真珠層がしっかり巻いていて、きれいですね。」と言われても、「何のこっちゃ!?」となります。
もし、ある程度差が開いた数本のネックレスが用意されて、「これに比べてこっちのほうが輝きが強くないですか?」と言われればいかがでしょうか?

つまり、「照り」と「巻き」は他と比較して確認できるものと思ってください。

巻き

さて、「巻き」についてですが...
最近は通販を中心に鑑定書がついたネックレスを随分目にするようになってまいりました。
鑑定書にはレントゲン撮影によって真珠層の巻き厚を数値で見れるようになったものが多くあります。
真珠層の巻きが薄いものは「粗悪品」ですので、困ったときはご自分のチョイスの中でなるべく巻き厚の数値が大きいものを選ぶ...というのもひとつの方法かもしれません。

一般に真珠業者は「巻きが良い」「巻きが悪い」と表現しますが、この「巻きが良い」というのは上述の巻き厚の数値が大きいと言っているわけではありません。
「きちんと整理された引き出し」と「そうでない引き出し」のようなもので、真珠層がきれいに重なり合った状態を「巻きが良い」と言い、そうでないものや明らかに薄巻きな感じのものを「巻きが悪い」と言います。
真珠層がきれいに重なり合った状態は、カッチリとして...と一般消費者には理解が難しい表現になってきますので、ここでは割愛します。

ポイントは並べて比較したなかで、キュッと縮んだ感じの張りを感じられるほうを選ぶということではないかと思います。

真珠層が厚いということは、形が歪みやすかったり、キズが出来やすかったりという側面がありますので、最終的には(薄巻きでない限り)トータルバランスで判断することが大切です。

照り

さて、「照り」についてですが...
真珠層あっての「照り」ですから、薄巻きの粗悪品には期待できないものです。
(ごくまれに厚巻きであっても光彩色をほとんど持たない真白な真珠を目にしますが...)
ですので、「照り」がしっかりしていれば、「巻き」もまずはOKと思っていただいて良いでしょう。

「照り」は「輝き」と「干渉色」を両立させて判断します。
ただピッカピカであればよいのなら、貝パールネックレスのツルツル・ピッカピカは相当に照りがよいと言えますからね。誰も本当の真珠ネックレスを買わなくなってしまいます。(笑)

「光彩色」(干渉色)については以前のエントリーで書いていますので、ここでは省略させていただきます。

「輝き」ですが、冒頭で書きました通り、比較すればよくわかりますし、輝き具合は前知識がなくても見れば判断できますので、特に説明することはありません。

一点だけ書いておきたいのは、喪のお席で照りの良いネックレスは失礼だと考える地域があるようです。
ということは、こういった地域では「お祝い系」と「悲しみ系」でネックレスを分けるということでしょうか?
ジュエリーのマナー的な本を読むと、お祝い系では2連を基本に...なんて書いてあったりしますので実際にはそれがマナーというものなのかもしれません。

独身のときに照りの良いネックレスを買ったのに、嫁いだ先の習慣によっては半分しか使えないということもあるんですかね。

また、「私の年齢でピンクは恥ずかしいから...」と、光彩色のない真白なネックレスを指名買いになる方もそこそこいらっしゃいます。

だから真珠は面白いと感じています。

「買い方」のまとめ編はこちらからどうぞ♪

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