追突事故
昨日亀田親子が記者会見を開いたことが大変な話題になっていて、ニュース、新聞を賑わしています。
世論は批判的であったり、同情的であったり、勝手にやっとけば...など様々のようです。
批判的な意見としては、
「まず内藤チャンピオンに謝罪するのが先だ」
「誠意が感じられない」
が圧倒的に多いようです。
一連の報道を見ていて、シドニーで追突事故に遭ったときのことを思い出しました。
それは日曜日の夕方のことでした。
私は仕事の関係でクルマで出かけ、一仕事終えてアパートに戻るところでした。
私のアパートはシドニーの繁華街「キングスクロス」にほど近く、市街地からのルートは色々あるものの、その日私はキングスクロス入口交差点を通過するコースを選んでいました。
シドニーでは渋滞などほとんどありませんが、その日私が選んだルートはそこそこ混んでいました。
キングスクロス入口交差点に差し掛かると、信号が赤になったので私は停止線のところで停止しました。
信号がまもなく青になろうかというとき、後ろにいたクルマが「コツン」と私のクルマに接触しました。
日ごろのストレスのせいもあったと思いますが、私は一瞬でクルマを降り、後ろのドライバーにこういいました。
「免許証を出せ!」
どこかで冷静な自分がいて、「いきなり免許証かよ!? 何で免許証? 免許証見てどうするの?」といっておりました。
そんな冷静な自分にも腹が立ち、もう一度大声で言いました。
「免許証を出せ!!」
そのクルマにはカンボジア人と思われるアジア系の父、母、小学生の息子の3人家族が乗っていて、そもそもクルマから降りようともしません。
あるいは降りたら私に殴られると身の危険を感じてのことだったかもしれません。
しかし、その態度が余計に私を腹立たせました。
「降りてこいよ!」と私が怒鳴ると、重い腰を上げ父が降りました。
心配そうな表情の母。
母の目は、昔見た難民の写真にそっくりで、冷静に考えれば私が停車しているところへ勝手にぶつけてきたわけですから完全に向こうが悪いはずなのに、私は自分がイジメをしている錯覚に陥りました。
そこで私は落ち着きを取り戻し、「とにかく免許証を見せてくれ」と頼むようにいいました。
ようやく父は財布から免許証を取り出し私に渡しました。
免許証を受け取ったものの、私は自分が何をしたかったのか、どうすればいいのかがわからなくなってしまい、とりあえず氏名、住所をノートに書きとめようと思いました。
名前を写していると、何で俺が書いてんだ?という思いが湧き上がり、父にこういいました。
「ここに住所書け!」
そして住所を書き始めた父に示談を持ちかけ、こういいました。
「ディーラーに持っていって点検する。問題なければ連絡しないが、お金がかかる修理が必要な場合はディーラーの請求書をそちらに送ってもらうから支払ってくれ。」
するとそれを聞いていた息子が私のクルマを指差してこういいました。
「ノーダメージ」
母も続いて「そうよ。ノーダメージじゃない!」とまるで私が父に銃口を突きつけているような錯覚に陥る表情でいいました。
そして住所を書き終えた父が「そうだ。そうだ。ノーダメージじゃないか!」
「点検してノーダメージだったら連絡しないといっただろ?」
ここで、後ろの渋滞が気になった私は自分のクルマを隅に寄せ、家族のクルマも隅に寄せさせ、以降のクルマが前進できるように誘導しました。
...すると
様子を見ながら進んでいく人たちが
「ノーダメージじゃないか。勘弁してやれよ。」
「何だノーダメージじゃん。つまんねぇ。」
などと私にいって行きました。
クルマを隅に寄せたものの、その必要がなかったことに気づき家族にいいました。
「もう行けよ」
父は私を恨めしく睨みつけながら去りました。
私はクルマに乗り込み、頭を整理しました。
自分の身体は何ともないし、クルマにも目立った外傷はなかった...
何に腹が立ったんだろう?
恐らく私が降りていったときに、父が「ソーリー」とそれなりの表情でいっていれば「気をつけろ!」くらいですんでいたはずでした。
結局最後まで謝罪の言葉なく、私を睨みつけて立ち去った父...
何気に父が書いた住所を見てみると...
「全く読めねぇーっ!!」
あきれ果てて笑うしかありませんでした。
ずっと忘れていたのに、亀田親子の会見を見て突然に思い出しました。



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