2007年7月23日

ニックネームについて

大抵ロバートはボブと呼ばれます。
ボブと呼ばれたくないロバートは、自己紹介のときにロバートと呼んでくれといえば良いわけですが、欧米文化圏以外の国の人は何とでも好きなようにニックネームを自分で決めることができます。

香港の人はちょっと前までイギリスの統治下にありましたから、私たちと同じような顔つきの人がアンドリューとか英語名を持っておりました。(というか今でも持っているものと思います)

私の katz というニックネームはアメリカにいたときに自分で決めたものです。

これはユダヤのかなりメジャーな苗字です。
最初は katsu だったのですが、アメリカ人に自己紹介して「スペルは?」と訊かれた場合、katsu と答えると「カツウ」と呼ばれることになり、「ツ」にイントネーションがつきます。
そして私は誰かに呼ばれるたびに「カツウ」とちゃうわ!と鼻につくようになり、何とかならないものかと思っておりました。

私は後にスタジオミュージシャンになるのですが、ニューヨークの音楽業界の裏方はユダヤ系の人がとても多く、私にきっかけをくれた人もユダヤでした。この人(プロデューサー)にはじめて会ったとき、私はいつも通り「カツです」と自己紹介し、彼はスペルを訊かずそのまま「カツ」(カにイントネーション)として受け入れてくれました。

ある日彼が何かの都合で私の名前を書く場面があり、「katz」と綴っていたのを発見しました。これは何だ?と思って尋ねてみると「ユダヤの苗字だ。よくあるメジャーな名前だ。」とのことでした。

彼が自分の周りに置いているスタッフも圧倒的にユダヤが多く、私もその一員だったので「ユダヤの苗字を持つ日本人」として覚えてもらいやすく、仲間の輪をひろげるのに好都合だと思い、以降は自ら「katz」と綴るようになりました。

そして「カツウ」と呼ばれることもなくなりました。

ところが最初のレコードのクレジットには「Katsu」と書かれておりました。
彼なりに気を使ってくれたのでしょうね。

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